2020年03月12日 11時28分

「エアーコンプレッサー」と呼ばれる空気圧縮機(日立産機システムの小型空気圧縮機。事件とは関係ありません)
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空気圧縮機(エアーコンプレッサー)で同僚男性の肛門付近から体内に空気を入れて重傷を負わせたとして、会社員の男性が3月7日、傷害容疑で茨城県警に逮捕された。

報道によると、6日午後2時ごろ、同県神栖市内の職場で同僚の男性の肛門付近に業務用空気圧縮機を押し付け、ズボンの上から空気を体内に注入する暴行をくわえ、負傷させた疑いがある。逮捕された男性が119番通報したが、負傷した男性は重傷とみられる。

●過去にも…

この報道を見て「またか」と思った人もいるだろう。「お尻から空気を入れる」という行為だけ聞けば、ユーモラスなイメージを持つ人もいるかもしれないが、危険性は極めて大きい。

空気圧縮機を使って肛門から空気を入れる事件は、今回が初めてではない。2017年12月には埼玉県の産業廃棄物業者の従業員2人が同僚男性の肛門に空気を注入する暴行を加え、死なせてしまったとして傷害致死容疑で逮捕されている(事件を報じた記事)。 また、2018年7月に茨城県の会社工場で起きた傷害致死事件でも同様に空気を尻から入れられた男性が死亡している(事件を報じた記事)。

2018年の事件の被害男性は、高圧の空気の噴出によって直腸が裂傷し、そこから流入した空気が腹部や胸部に流入し、胸腔内に空気が溜まったことなどによって窒息死した。水戸地裁は2019年3月、空気圧縮機を使った同僚の男に懲役4年の判決を言い渡している。

空気圧縮機は家庭や仕事の様々な場面で使用される道具だ。ただ、使う人によっては悲惨な事態をもたらすことになる。今回は大人が大人に使用した事件だが、インドでは子ども同士がふざけて使用したことで6歳の男児が死亡する事件も起きている。



●そもそも「エアーコンプレッサー」とは?

今回の事件をきっかけに、改めて、空気圧縮機の特徴を知り、使い方次第で生じる危険性も整理したい。日本の産業用空気圧縮機の製造大手「日立産機システム」(東京都千代田区)の経営企画本部事業企画部・瀬戸口信雄さんが解説する。

今回の事故で使用された空気圧縮機がどれだけの大きさのものかわからない。

瀬戸口さんは「産業用の空気圧縮機は小さくても人体に向けて使用すると大変危険です。今回の事故がどこのメーカーのどの仕様の製品かはわかりませんが、弊社の製品の中の比較的小型の製品を例に解説します」と話す。

●どのような場面で使われるもの?

●1分間で大人1人以上の体積の空気を送り込める

●小型でもお尻に使えば大惨事

●子どもを持つ家庭での使用にも注意

●法的に問われる罪。いずれ殺人罪に該当する可能性も?

     ===== 後略 =====
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