神田 啓晴
日経ビジネス記者
2020年2月26日

 「回復への決意はしているが、大勢の方にご心配とご迷惑をおかけしています。この場を借りておわびします」

 ステーキ店「いきなり!ステーキ」を運営するペッパーフードサービスは2月26日、東京都内で決算説明会を開いた。説明会の冒頭、壇上に立った一瀬邦夫社長はこう語り、出席者に向けて頭を下げた。

 同社の2019年12月期の連結決算は、27億円の赤字となり、1億2100万円の赤字に終わった18年12月期から、さらに傷口を大きく広げる結果に終わった。売上高は前の期比で6%増の675億円だった。主力業態の「いきなり!ステーキ」の店舗は18年12月期と比べて約100店舗増加したため売り上げは増えたが、
既存店売上高は18年4月から前年割れが続いており、直近の20年1月も前年同月比33.5%減だった。18年12月期は38億円だった営業利益は7100万円の赤字に転落。営業利益段階での赤字は06年の上場以来初めてで、復調には程遠い状態だ。

 ペッパーフードサービスは19年を通して、いきなり!ステーキの業績回復を何度も試みた。3月にはランチタイムの商品を「ライス・サラダ・スープ付き」とし、
4月にはランチ限定で「ランチワイルドコンボ300g」を同店としては安価な1250円(税別)で導入、5月には「いきなり!オイスター」と題し、一部店舗でカキを新メニューに加えた。しかし「去年やったことはことごとく失敗した」(一瀬社長)。どの施策も抜本的な改善にはつながらなかった。

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https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00100/022600007/