福岡市中央卸売市場の卸売会社「福岡大同青果」で、課長代理だった30代男性が架空取引を繰り返し、約2億5千万円を着服していたことがわかった。部長だった50代男性も架空取引をしており、市場開設者の福岡市は同社に業務改善命令を出す方針だ。

 同社によると、課長代理だった男性は、2010年1月から今年2月まで100回以上にわたり、福岡県内の業者から野菜を仕入れたと見せかける架空取引を繰り返し、同社が支払った代金を業者から現金で受け取っていた。「ギャンブルに使った」と話しているという。

 部長だった50代男性が13年から17年秋まで、野菜価格の高騰で出た数百万円の損失を隠そうと、架空取引を繰り返していたことが社内の検査で発覚した。ほかの取引についても調べたところ、元課長代理の不正が明らかになったという。

 同社は今年3月、2人を懲戒解雇した。

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