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危機遺産に選ばれた香川県立体育館(ワールド・モニュメント財団提供)

 【ニューヨーク=共同】歴史的建築物などの保存に取り組む米国の非営利団体「ワールド・モニュメント財団」(WMF、本部ニューヨーク)は16日、25カ所の「危機遺産」リスト(2018年版)を発表した。
日本からは世界的な建築家、故丹下健三氏が設計し、老朽化のため閉館した香川県立体育館(高松市)が選ばれた。

 リストは緊急に保存・修復などの措置が求められる文化財を危機遺産と認定するもので、1996年版から2年ごとに作成。
今回は今年のハリケーンや地震で甚大な被害が出たカリブ諸国やメキシコの被災地も含まれている。

 船のような独特なデザインの香川県立体育館は64年に完成。
老朽化により屋根が落下する可能性などが指摘され、県は改修を検討したが、2014年に断念した。

 WMFは1965年に設立。危機遺産と認定した建築物には保存や修復作業への助成を行うこともある。
過去には京都の町家や、東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市などの文化財、東京都中央区築地の近代の木造建築群も選んでいる。


改修断念、香川の体育館「危機遺産」に 丹下健三氏設計、船のようなデザイン…米NYの財団が選出
産經新聞:2017.10.17 10:11更新