北海道北部の下川町で「白いヒグマ」が目撃された。同町役場によると、目撃された9日から6日目の朝となった14日午前も逃走中という。同町は「猟友会や研究者の方とも話したが、突然変異で色素が欠乏した『アルビノ』の個体とみられる」(森林総合産業推進課)と話している。

 同町によると、下川中のグラウンド付近で9日午前7時50分ごろ、全身が白いヒグマを学校の清掃ボランティアの男性が発見した。クマはその場から逃走したという。

 クマは学校のグラウンド付近の林道を歩いていた。クマは清掃ボランティアの男性が乗ってきた車に気がついていったんは逃げたが、すぐに戻ってきた。

 様子を見た学校関係者が写真を撮影し、ボランティアの男性に声をかけてそばに近寄ったところクマは逃げ、学校南東部の下川スキー場の方へ逃げたという。

 学校関係者は「忍び足で獲物を狙うような様子で林道を歩いていた。初めはライオンのように見えた」と話す。その上で「猟友会の人たちと現場を後で見たところ木の根にアリの巣があった。掘った穴があり、クマがアリを食べに学校付近の林道に入ってきていたのでは」と推測している。

 9日午後5時ごろには、クマはスキー場付近の牧場の草地で発見された。猟友会と警察が2回発砲したが当たらず、クマは茂みに逃げた。14日になってもクマの発見には至っていない。

 同町によると、この白いクマが最初に目撃されたのは約4年前といい、下川中学校の東側の西興部村で小熊の状態で見られた。

 その後、今年4月になって、スキー場付近で成獣になった状態の白いクマの目撃情報があり、同町が警戒していた。(WEB編集チーム)

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中学校に出没した白いクマの写真(下川中学校提供)