北海道は11日、ウイルスを持ったマダニにかまれることで発症する「ダニ媒介脳炎」で、道南部の70代男性が死亡したと発表した。道によると、国内での感染確認は3例目で、死亡は2例目。

 道保健福祉部によると、男性は6月中旬に発症し、発熱や意識障害などで函館市内の病院に入院していたが、7月上旬に死亡した。マダニにかまれた痕は確認できず、血液検査で感染が判明した。道内でかまれた可能性があり、場所などを調べる。

 ダニ媒介脳炎の原因となるウイルスは、北海道の一部で分布が確認されている。これまでの感染確認は、いずれも道内となっている。ウイルスを持つマダニがいない地域では感染が起きず、人から人への感染はないという。 北海道大の研究グループは5月、札幌市内で野生動物への感染を確認したと発表している。道の担当者は「山や草地などに行く際は長袖や長ズボンで肌の露出を避け、かまれたら速やかに医療機関を受診してほしい」と呼び掛けている。

http://www.sanspo.com/geino/news/20170711/tro17071121180006-n1.html