道路をまたぐ大型バス「TEB」で渋滞を解消するとして注目を集めた中国のプロジェクトを北京
警察が詐欺事件として捜査していることが5日までにわかった。警察は今週に入り、プロジェクトを
手掛けた企業の最高経営責任者(CEO)ら32人を拘束したと発表した。

TEBは昨年夏、中国北部・秦皇島での走行実験映像が公開されて話題になった。幅約8メートルの
車体が道路をまたぎ、ほかの車の上を追い越して走る姿が紹介された。

だが中国の国営メディアはこの直後、インターネット上で個人間の融資を仲介するサービス「ピア・
ツー・ピア(P2P)金融」を使った詐欺との疑いを指摘していた。

警察はこの疑惑をめぐり、プロジェクトの資金調達に使われたネット金融会社の華贏凱来を捜査して
いる。国営メディアによると、TEBを開発した巴鉄科技発展のCEOも兼任する華贏凱来の白会長
らが拘束された。

4日の時点で華贏凱来への電話はつながらない状態になっている。巴鉄科技発展のウェブサイトも
すでに停止状態だ。

当局はプロジェクトへの出資者に対し、契約書を最寄りの警察に持参するなどして捜査に協力する
よう呼び掛けている。

秦皇島の道路にはTEBの車体と実験用レーンが放置され、交通の妨げになっていたため、当局が
撤去作業を始めている。

https://www.cnn.co.jp/business/35103797.html
https://www.cnn.co.jp/storage/2017/07/05/38a8bc713f922e8b114f53f8d3bfe267/china-elevated-bus.jpg
バスのプロジェクトに関して、32人が拘束された