大学ランキング 一喜一憂せず研究力の向上を
ttps://www.yomiuri.co.jp/editorial/20190923-OYT1T50179/
 このランキングは、研究力や教育環境のほか、論文の引用数、外国人教員や留学生の比率といったデータを
組み合わせて算出される。研究分野のウェートが高く、世界的な研究拠点となっている英米の大学が上位に入りやすい。
 英メディアによる、英米の大学のための格付けという構図が見える。それでも、各国の有力大学がこれを無視できない
のは、世界中の研究者や学生が勤務先や進学先を選ぶ際、ランキングを参考にすることが増えているためだ。
 特に、英語圏の有力大学への留学を目指す中国人学生が増え、大学の財政面でも、留学生獲得の重要性が増した。
厳しいグローバル競争に直面する大学は、順位を上げ、ブランド力を高める必要に迫られていると言えよう。
 政府は2013年の「日本再興戦略」で、「今後10年間でランキングトップ100に10校以上を入れる」という数値目標を
定めた。ランキングは分かりやすいが、順位そのものが目標になってしまっては本末転倒である。