日本の科学者は「給料安い」「ポンコツ多い」(一流科学者・覆面座談会)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/technology/2020/10/post-94727.php

科学者と名乗ると「外国ではカッコいいと言われる」(一流科学者・覆面座談会)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/technology/2020/10/post-94726.php

ガリレオ 海外は実験を準備するスタッフなども充実しているよね。日本では何でも教授自らがやらないと
回らない。ヨーロッパでは、下支えしてくれるスタッフがすごく充実している。そこに計り知れない違いがある。

ダーウィン 結局日本はスタッフもプロじゃない。アメリカの大学では事務も専門職。MBA保持者もいるし、
自分の仕事に誇りを持っている。

ガリレオ 日本は専任の大学職員であっても部署がどんどん変わるでしょう。アメリカはずっと同じ部署にいて、
本当のプロが育っている。

エジソン 一方、日本の大学職員の仕事は研究、教育の他に雑用もある。例えば学生の担任や研究室運営、
入学試験の問題作り、試験官の振り分けなど。あとは学内委員会ですね。安全衛生委員会とか。こんなのまで
俺たちがやるかっていう(笑)。

ニュートン 大学院重点化前には、ラボ1つに教授1人/助教授2人/助手3人が標準的で、助手3人がスタッフ的
役割をしていたというのが私の理解。最前線でラボを支えていたのは助手だった。それが重点化によって、
1人/1人/1人や1人/0人/1人、1人/0人/0人も当たり前になった。教員1人だけで全部やらないといけない
ラボもあり本当に忙しい。

なぜそうなったかというと、重点化に対して予算増がなかったから。人件費を増やさず、元々いた教員を新しい
ラボに回した。そうしてラボ内教育が手薄になり、研究のレベルも下がり、企業からの信用度も下がった。