中国の人口統計が発表され、予想どおりついに人口減少に転じた。
理由はただ一つ。
極端な一人っ子政策により、中国国民の価値観と生活様式が大きく変わった為である。
一人っ子政策自体は7年前に撤廃されたが、その影響は大きすぎた。遅きに失した。
コロナ前に北京に出張した時、旧知の中国人にたくさん会ったが、皆異口同音に、「子供は一人で充分。二人とか考えられない」と言う。
これから日本をはるかに上回るスピードで、人口減少そしてとてつもない高齢化が進み、有効な施策を講じないと国力が著しく衰退していく。
新指導部、特に李強次期首相にこの困難を乗り越える能力と力量があるとはとても思えない。
お手並み拝見であろう。

なお、中国の各種統計は非常に杜撰で、特に人口については非常に怪しい。一応14億人となっているが、5千万人位のプラスマイナスがあるのではないかと推察されている。
さらに、貧しい農村部には無戸籍者がかなりいるのだが、その人数が調査された形跡は無い。
一人っ子政策の時代、農村部では働き手が必要な為二人目三人目の子供をもうけても、届けを出せば莫大な罰金を課されるから無戸籍となったのである。この人達は統計に入っていない。何の社会保障も無い。悲劇であると思う。