【歴史戦 第6部「主戦場」米国(1)前半】
サンフランシスコに反日拠点の衝撃、中華街舞台に記念館9月オープン
2014.8.30 11:26 (1/2ページ)[中国]

 米国で最も古く、最大規模を誇るサンフランシスコの中華街。屋台が歩道を埋め尽くし、所狭しと並ぶ中華料理
店や土産物店から中国語でかけ声があがる。米国でありながら、そこは異国。その一角にある「ポーツマス広場」。
中国系住民は慰安婦像を設置する場所として、この広場に目をつけた。

 1848年には米国人男性がここで「金をみつけたぞ」と叫び、ゴールドラッシュが始まった、という記録も残ってい
る。1980年代後半にサンフランシスコ市が手を入れて以降、未整備のため殺風景な感じがただよう。

■人気高い観光名所

 「再開発で見違えるようになれば、観光客も頻繁に出入りするだろう。慰安婦像があれば、『これは何』と立ち止ま
る。市長が中国系米国人ということもあり、市当局も中華街人脈の意見を無視するわけにはいかないかもしれない」。
サンフランシスコ近郊に住む日本人はそう話す。

 米西海岸でも人気のサンフランシスコの観光名所に慰安婦像が設置されれば、その衝撃は韓国系団体の強い
意向で像が設置された同州グレンデール市の比ではない。

  一般からの再開発案を受け付ける市関係者は「年末までに集まった案について、パブリックミーティングを開き、
広く意見を聞いてみたい」とし、決定までにはまだ時間を要すると説明するが、慰安婦像を設置しようとする中国系
の声は署名などを通じて急速に広がることが懸念される。

■抗日戦争記念館も

 「ポーツマス広場」から中華街を歩くこと5分。中華料理店などが並ぶ路地にベージュの2階建ての建物が見えた。
この建物は間もなく改修工事が行われ、日中戦争での対日抗戦を顕彰する「海外抗日戦争記念館」が戦後70年
となる来年9月にオープンする。

 「戦時中の日本軍の残虐行為を示す歴史的な写真と記録を公開、展示していく」という触れ込みの記念館だが、
中国系が所有する土地・建物に日本側が抗議するわけにもいかない。中華街を舞台にした反日拠点構想が着々
と進んでいる。



 慰安婦問題は今や米国が主戦場になっている。この問題を長く追及していたワシントン駐在客員特派員、古森義久と、
カリフォルニア州などでの動きを追っているロサンゼルス支局長、中村将が報告する。

【歴史戦 第6部 「主戦場」米国(1)後半】
朝日訂正も無視、首都で「強制連行」宣伝 中韓連携で同時多発的設置の恐れ
2014.8.30 15:30 (1/4ページ)[「慰安婦」問題]

 海外初の「抗日戦争記念館」の設置は、盧溝橋事件(1937年)から77年に当たる今年7月7日のレセプション
で発表された。

 館長に就任する米カリフォルニア州在住の女性実業家、フローレンス・ファン(中国名・方李邦琴)と、中国の駐サ
ンフランシスコ総領事、袁南生、反日団体「世界抗日戦争史実維護連合会」(抗日連合会)のイグナシアス・ディン
(丁元)らは手を握り合った。

 ファンは記念館設置の目的について「日本に対する中国と米国の同盟の歴史を人々に思いださせるためだ。中国
は日本の侵略者と一対一で戦ったのではなく、米国の友人とともに戦った」と語り、米国社会で“反日”の浸透を図
っていく姿勢を示した。