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広 瀬:原発敷地内で極めて高い放射線量が検出されたのも、臨界暴走で
プールの核燃料が飛び散ったと考えると、現場の状況と符合します。
著書『福島第一原発 ―真相と展望 』(集英社新書)では「4号機の
プールで火災が起きたら、日本を脱出せよ」と警告していますね。

ガンダーセン:4号機の核燃料プールは、今も日本列島を物理的に分断する
ほどの力を持っています。震災時、このプールには炉心数個分もの
使用済み核燃料が入っていたのです。大気圏内で行われた過去の
核実験で放出された総量に匹敵するほどの、放射性セシウムが
眠っています。

広 瀬:しかも、おそろしいことに、核燃料プールは遮蔽されていません。

ガンダーセン:まさに「格納されていない炉心」です。今は水で冷やしていますが、
プールにヒビが入るなどして水位が下がり、冷却できなくなると、温度が
上がって燃料棒の鞘であるジルコニウム合金が発火するのです。
こうなると、もはや水では消火できない。核燃料が大気中で燃えるという、
人類の誰も経験したことはない、オソロシイ状況になるのです。