[東京 21日 ロイター] -  前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比666円92銭高の4万0670円52銭と、続伸した。日米の金融政策イベントを通過した安心感や前日の米株高を背景に、買いが先行した。日経平均の上げ幅は一時700円を超え、史上最高値を更新した。指数寄与度の大きい銘柄や半導体株が堅調に推移したほか、輸出株も上昇した。

日経平均は前営業日比507円高としっかりでスタートし、寄り付きで史上最高値を更新した。米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利の据え置きを決定し、引き続き年内に少なくとも0.75%ポイントの利下げを想定していることが示された。前日の米国株が上昇した流れを引き継いで、日経平均は一時745円高の4万0748円77銭まで上昇した。

物色動向としては、ハイテク株や主力銘柄が堅調だった。米半導体メモリーのマイクロン・テクノロジー(MU.O)が市場予想を上回る第3・四半期売上高見通しを示し、時間外取引で株価が上昇したことが半導体株の買いを誘ったとの指摘もあった。

市場では「日銀会合も米FOMCもサプライズなく通過し、ひとまず安心感が広がっているようだ」(GCIアセットマネジメントのポートフォリオマネージャー・池田隆政氏)との声が聞かれた。日経平均は最高値圏での推移となっているが、目先はもみ合いが続きそうだとの指摘も出ている。池田氏は、引き続き米経済指標を注視する必要があるとして「仮米指標が悪化する場合は利下げの前倒し観測に伴い為替が円高方向に振れるとみられ、日本企業の業績への影響が懸念されかねない」と話した。

TOPIXは1.57%高の2794.25ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は3兆0399億1900万円だった。東証33業種では、パルプ・紙、卸売、輸送用機器など29業種が値上がり。海運、陸運、不動産など4業種は値下がりした。

個別では、東京エレクトロン(8035.T)、アドバンテスト(6857.T)、信越化学工業(4063.T)などハイテク株がしっかり。指数寄与度の大きいファーストリテイリング(9983.T)、ソフトバンクグループ(9984.T)も堅調。トヨタ自動車(7203.T)、スズキ(7269.T)など自動車株も買われた。松屋(8237.T)、高島屋(8233.T)が買われた一方、商船三井(9104.T)、日本郵船(9101.T)は安い。

プライム市場の騰落数は、値上がり1277銘柄(77%)に対し、値下がりが324銘柄(19%)、変わらずが55銘柄(3%)だった。

2024年3月21日午後 12:09
ロイター
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/MDAZZ3KFPJJIVO6Q3T2HKIUCHA-2024-03-21/