[東京 31日 ロイター] - 経済産業省が31日発表した6月鉱工業生産指数速報は前月比2.0%上昇となった。2カ月ぶりの増加。ロイターの事前予測調査では同2.4%上昇と予想されており、これを下回った。

自動車工業、電子部品・デバイス、汎用・業務用機械などが上昇した。自動車は国内外販売堅調で駆動伝導部品などが増えた。

指数の押し上げにもっとも寄与したのは半導体製造装置で前月比10.8%増。対中規制の影響は限定的と経産省はみている。

電子部品・デバイスはコンデンサや半導体メモリなどスマートフォン向け部品が増え「底入れの兆し」(経産省)が出ている。

一方、石油・石炭製品やパルプ・紙は減産だった。プラント定期修理の影響でガソリン・軽油・製紙パルプ・印刷用紙の生産が減少した。

企業の生産計画に基づく生産予測指数は7月が前月比0.2%低下、8月が同1.1%上昇となった。同指数は実績と比較して上振れしやすい傾向があり、これを補正した試算は7月前月比2.7%の減産となっている。

経済産業省は生産の基調判断を「生産は緩やかな持ち直しの動き」で据え置いた。

□当月の結果概要|鉱工業指数(生産・出荷・在庫、生産能力・稼働率)、製造工業生産予測指数|製造業の動きから見る日本の景気|経済産業省
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html

2023年7月31日9:02 午前
ロイター
https://jp.reuters.com/article/idJPL4N39G0N3