2023年5月4日 23:55

【ニューヨーク=大島有美子】英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は4日、米南部アリゾナ州を地盤とするウエスタン・アライアンス・バンコーポレーションが身売りや事業売却を検討していると報じた。4日の米株式市場で同社の株価は前日比で一時6割下げる場面があった。市場では米地銀の経営不安が一段と高まっている。

FTによると、身売りを模索するためのアドバイザーを雇ったという。

ウエスタン・アライアンスは2022年末時点の総資産が676億ドル(9兆500億円)と、全米で40位。23年3月末時点の預金は22年12月末と比べ1割減少した。3月のシリコンバレーバンク(SVB)破綻以降、地銀の預金流出に対する懸念が強まっており、株価は下げ基調が続いていた。ウエスタン・アライアンスの株価は4日、2月末から8割超低い水準に下げている。

米欧メディアは3日、西部カリフォルニア州地盤のパックウエスト・バンコープが日、身売りや増資などの経営再建策を検討していると報じた。パックウエストは4日、「戦略的選択肢を継続的に検討している」と表明し、提携先や投資家から接触を受けていることを明らかにした。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN043360U3A500C2000000/