債券市場で長期金利は１カ月ぶりの水準に上昇。米ジャクソンホール会合（カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム）でのパウエル連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）議長講演を控え、米長期金利が上昇した流れを引き継ぎ、日本国債の売りが優勢だ。日本銀行が指し値オペを継続していることは相場を下支えしている。

　　ＳＭＢＣ日興証券の奥村任金利ストラテジストは「ジャクソンホール会合を前に海外金利が上昇方向を試す動きになっているので、その流れで日本国債も売られている」と指摘。長期債は日銀の指し値オペがあるため下値は限定的だが、超長期債はこのところの相場上昇で割安感が薄れたことから売られやくなっていると述べた。

●新発10年債利回りは１ベーシスポイント（bp）高い0.23％と７月21日以来の高水準

●長期国債先物９月物は午後に入り下げ幅を拡大し、一時前日比36銭安の149円32銭まで下落した

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長期金利の推移/Source:ブルームバーグ

　　日銀は午前10時10分の金融調節で10年国債を無制限に買い入れる指し値オペを通知。買い入れ利回りは、先物のチーペスト銘柄である残存７年程度の356回債、カレント銘柄の367回債とも0.250％。

□流動性供給入札

●対象は残存期間15.5年超39年未満
●応札倍率は2.40倍と同じ残存期間対象の前回６月（1.95倍）から上昇
●最大利回り格差が0.034％、平均利回り格差が0.029％
●ＳＭＢＣ日興証の奥村氏
　→警戒感があった中で多少弱めながらも無難な結果だった

□背景
●24日の米10年物国債利回りは前日比６bp高い3.10％程度
●【米国市況】株小反発、ＦＲＢ議長講演控え値動き限定－137円台前半
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-08-24/RH4S4GT1UM0W01
●欧州ガス価格が３月来高値、ロシア・リスクとノルウェーからの供給減

□日本国債・金利 - Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/markets/rates-bonds/government-bonds/japan

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2022年8月25日 6:50 JST 更新日時 2022年8月25日 13:53 JST
Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-08-24/RH3DX0T0G1KX01