「リバース通貨戦争」の号砲鳴る-物価抑制へ各国中銀が通貨高目指す
 各国・地域のインフレ対策において、為替相場がかつてないほど重要な要素となっている。
ゴールドマン・サックス・グループのエコノミスト、マイケル・ケーヒル氏は先進各国・地域の中銀がこれほどまでに積極的に強い通貨を目指した事例は記憶にないと話す。

  外国為替市場ではこうした現象を「リバース(逆の)通貨戦争」と呼んでいる。各国・地域は10年余りにわたり、企業の輸出競争力の強化と経済成長促進を狙い、自国・地域の為替相場の下落を望んできたが、現状はその逆になっているためだ。
燃料や食料品、電化製品など広範な品目が値上がりする状況では、購買力強化が急激に重要度を増している。