「約1年間という長い時間をかけて交渉した結果、フェアでウィンウィンな契約を結ぶことができた」。シャープの戴正呉会長は、日本で最も新しい液晶工場を割安で手に入れたことに胸を張る。
シャープがアップルからの前受け金を債務として引き受けることで手持ち資金が圧迫されない方法を選び一定の受注量も確保した。今回のディールを市場も好感してかシャープ株価終値は発表後、4営業日連続で上げている。
アップルからの増産要請に対応し当面はJDIが活用していたサプライチェーン(供給網)を維持し、白山工場の年内稼働を目指す。
シャープに白山工場が加わることで想定されるのは複数ある液晶工場の再編だ。亀山第1工場(三重県亀山市)はアップル向けスマホ用液晶の主力工場で稼働率は高い。