新型コロナウイルスが登場した2020年以降、新たに株式投資を始める若年層が増えた。2021年は個人投資家にどのような動きがでてきたのか。楽天証券の楠雄治社長に聞いた。
コロナ禍を受けた株式投資への新規参入は、2021年も継続した。新規に証券口座を開いたのは若年層が多く、女性の比率も高い。老後の資産形成を目的に、投資信託に積み立て投資する流れは定着しつつある。

米国株と積み立て投資が定着
特に米S&P500種株価指数に連動する投信やETF(上場投資信託)を中心に、米株価指数に連動するインデックス投資の人気は高い。また、当社の米国株の約定件数は、前年比で2倍程度へと増える見通し。投資初心者が多い若年層だけでみると、日本株よりも米国株の売買の方が多いぐらいだ。着実なリターンが期待できるとの見方が、米国株人気を支えている。

積み立て投資ブームは、個人の資産形成や投資そのものに対する意識の変化にもつながったかもしれない。相場全体としては細かい浮き沈みがあったが、積み立て投資をしている投資家にとっては短期の価格変動は関係がない。20年同様、大幅な下落局面で慌てて売る投資家も少なかった。従来の投資家像と異なり、相場を常に...
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB157W60V11C21A2000000/