今年4〜8月に新型コロナウイルスの影響で全国の国公私立の大学や短大、高等専門学校を中退した学生は701人で、前年同時期より316人増え、1.8倍になったことが20日までに、文部科学省の調査で分かった。学生全体に占める割合は0.02%だった。

8月末時点で新型コロナを理由に休学している学生は4418人で、前年同時点より1741人増加。文科省は中退や休学が増えた理由について「オンライン授業の導入で友人らとの交流が減ったのが影響した可能性がある」としている。

新型コロナ以外の事情も含めた4〜8月の中退者は1万1862人となり、学生全体に占める割合は0.40%。主な理由は「経済的困窮」や「学生生活不適応や修学意欲低下」などとなっている。2020年度中の中退者は5万7913人で、うち新型コロナが影響したのは2024人だった。

また、困窮世帯の学生に対する独自の入学金減免措置(予定を含む)の有無を大学と短大に質問。国立は72%が減免措置を設けていた一方、公立は40%、私立は15%にとどまった。文科省は大学側に学生支援の拡充を求めるとした。〔共同〕
2021年11月20日 9:53
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE199SR0Z11C21A1000000/