…諸悪の根源はジャスト・イン・タイム

当初は、「災難続きでクルマメーカーは気の毒だ」と思っていた。しかし、今は、そうは思わない。野村克也氏の「負けに不思議の負けなし」の言葉通り、車載半導体不足でクルマがつくれないのは、クルマメーカー側に問題があると考えている。

つまり、自業自得だ。

そして、クルマメーカーが苦境に陥っている原因は、ジャスト・イン・タイムにある。トヨタ自動車は、必要な部品を、必要な時に、必要な量だけ調達するジャスト・イン・タイムと呼ぶ生産方式を生み出した。この方式は現在、クルマメーカーだけでなく世界中の多くの産業にも採用されている。

しかし、前工程と後工程の合計で、3〜4カ月ものリードタイムが必要とされる半導体の調達に、ジャスト・イン・タイムを適用し続けてきたことが、今日のクルマメーカーの苦境に直結していると考えている。

本稿では、まず、日本のクルマ生産がコロナによってどのように減産したかを明らかにする。次に、車載半導体の中で、ジャスト・イン・タイムにより上記減産の影響を受けた半導体を特定する。さらに、なぜTSMCがボトルネックになるのかを明らかにする。その上で、今後、特にTSMCが関係している車載半導体に対して、ジャスト・イン・タイムを適用し続けるクルマメーカーは生き残れないであろう結論を述べる…

一部抜粋、全文は続きはソース元で
https://eetimes.jp/ee/articles/2104/21/news038.html