混迷する「東芝」再生に残された3つの大きな難題
トップ辞任も「次」見えず、上場は維持できるか
2021/05/17 4:30
高橋 玲央 : 東洋経済 記者
https://toyokeizai.net/articles/-/428356

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志半ばで車谷CEOは退任。課題はそのままだ(デザイン:小林由依)

4月14日、東京・芝浦の東芝本社から中継されたオンライン会見。会場には会長の綱川智氏と、社外取締役で取締役会議長の永山治氏が並んだ。2018年から3年にわたって経営の舵取りを続けてきた車谷暢昭社長CEOの辞任と綱川氏の社長再登板を説明する会見――。にもかかわらず、そこに車谷氏の姿はなかった。

「東芝再生を成し遂げ、天命は果たした」。広報担当者が代読したコメントで辞任の理由が紹介されたが、辞任の経緯は実態とはほど遠い。車谷氏が持ち込んだとされるイギリスの投資ファンド、CVCキャピタル・パートナーズによる買収計画は宙に浮き、有象無象のファンドが東芝を狙う。