毎年100店舗を出店、「まいばすけっと」の快走はどこまで続くか 2020年09月23日

「コンビニ以外にも、ネットスーパーが台頭し、外食産業も総菜を販売するなどの乱立状態で、業界の垣根なく闘わないといけない。
当社の強みは、小さい店ながら1回の買い物で完結できる点。生鮮品のほかに調味料なども買える。価格帯がコンビニより安いのも強みだ」

「うちはすべて直営店で『全店統一の品ぞろえ』が基本。店によって大きく異なることはないが、お客さまのニーズの変化に合わせて小分けだった商品を、家族分用に容量を増やすなど商品構成は変えている。
少し遠い大型スーパーに行っていた人たちが、近くのまいばすけっとを使うようになっている」

「店のパート社員らが複数店で勤務するのがスタンダードで、これが成り立つのは品ぞろえやオペレーションが全店同一だからこそ。標準化されたフォーマットがある。
都市部に出店しているため家賃や人件費は高くなるが、このフォーマットを使って最低限の人数で運営するローコストオペレーションを維持し、低価格で商品を提供している。
ある特定店だけ大繁盛というのも望んでいない。標準的な作業でなくなるからだ。フランチャイズ契約とは大きく違う部分だろう」

【記者の目/小売り他社の脅威の存在】
大手コンビニ3社の20年2月期の店舗純増数は合計200店だった。まいばすけっとは81店で、勢いのほどがうかがえる。
営業利益も年々増加しており、20年2月期は20億円だった。
繁盛店を望まず、直営のメリットを最大限生かしてじわじわと店舗数を増やし、利益も上げる。小売り他社から見れば脅威を感じる存在だろう。

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