3日の東京株式市場で日経平均株価は3日続伸し、前日比288円15銭(1.29%)高の2万2613円76銭で終えた。トランプ米大統領が米経済の支援策の検討を始めたと報じられたことなどを受け、経済活動の本格再開への期待感が高まった。外国為替市場で円安・ドル高が進んだことも、投資家心理の改善につながった。

前日の欧米株高もあり、投資家のリスクをとる姿勢が強まった。これまで日本株を売っていた短期筋の買い戻しが増え、日経平均は朝方に一時500円高に迫る場面もあった。「各国中銀の緩和策で過剰流動性が膨らみ、需給主導の相場になっていると改めて印象付けた」(東洋証券の大塚竜太ストラテジスト)。一時1ドル=108円台後半まで円安が進んだこともあり、輸出関連の大型株にも買いが及んだ。

2万2000円台に乗せた1日からの上昇が急だったため、利益確定の売り圧力も強まった。騰勢が著しかった日経ジャスダック平均株価などの新興市場の指数が午前の段階で下落に転じたことも意識され、日経平均は徐々に上げ幅を縮めた。「売り方の損失覚悟の買い戻しが主役だった上げ相場だが、売り持ち高はある程度整理されたのでは」との見方も出ていた。

JPX日経インデックス400は3日続伸。終値は前日比109.90ポイント(0.77%)高の1万4411.53だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、11.40ポイント(0.72%)高の1599.08で終えた。

東証1部の売買代金は概算で2兆7736億円。売買高は15億5248万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1177と、全体の54%を占めた。値下がりは896、変わらずは96銘柄だった。

マツダや日産自、SUBARUが買われた。NTNや日精工、ジェイテクトの上昇も目立った。板硝子やAGCも高い。半面、NECや富士通が下げ、SOMPOも下落した。ソフトバンクGや野村が売られた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2020/6/3 15:30
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0ISS16_T00C20A6000000/