国際石油開発帝石は12日、2020年12月期の連結純利益が100億円になりそうだと発表した。前期は決算期変更に伴い19年4〜12月の9カ月間の変則決算。前期を12カ月に期間調整した実績と比べ、94%減となる見通しだ。従来予想(13%減の1450億円)から大幅に下方修正した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響によるエネルギー需要の落ち込みを反映した。

売上高は12カ月に調整後の前期実績と比べ、39%減の7100億円を見込む。従来予想(3%増の1兆2040億円)から4940億円下方修正した。営業利益は69%減の1720億円と、従来予想(11%減の4990億円)から3270億円引き下げた。

前提となる原油価格(ブレント)を通期平均で1バレル=35.2ドルと、従来の60ドルから見直した。米ドルの通期想定為替レートは1ドル=109円70銭と、従来の110円から見直した。

原油価格の大幅な下落などに伴い、グループ全体の資産の再評価を行っている。「今後の原油価格見通しやプロジェクトの計画見直し等により、生産中プロジェクトを中心とした一部の資産で、減損損失等を計上する可能性がある」とした。

あわせて今期の普通株式の年間配当を1株あたり24円と、従来予想の36円から12円引き下げた。前期は30円だった。

同時に発表した20年1〜3月期の連結決算は、売上高が19年1〜3月期に比べ7%減の2496億円、純利益が32%減の335億円だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2020/5/12 16:23
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL12HNA_S0A510C2000000/