住友化学は28日、2020年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比75%減の300億円になりそうだと発表した。58%減の500億円を見込んでいた従来予想から200億円下振れする。製薬スタートアップの英ロイバント・サイエンシズとの戦略的提携に伴い販管費や研究開発費が増加する。石油化学事業で中国経済の鈍化を背景としたアクリル樹脂原料「MMA」などの製品市況の悪化も収益の重荷になる。

売上高にあたる売上収益は3%減の2兆2500億円の見通し。微増の2兆3300億円としていた従来予想から800億円下方修正した。一時的な損益を除く「コア営業利益」は39%減の1250億円と、350億円引き下げた。医薬品事業でのロイバントに関連した費用増加や石油化学事業での製品市況の悪化に加え、健康・農業関連事業で天候不順から農薬の出荷が鈍いことも響く。

あわせて、これまで未定としていた今期の年間配当予想を1株あたり17円にすると公表した。前期は22円だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2020/2/28 15:45
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL28HU2_Y0A220C2000000/