牛丼店「吉野家」は14日、スマートフォンで受取時間を指定し、持ち帰り注文ができるサービスを始めた。時間を指定することで、待ち時間を減らすことができる。軽減税率が適用され利用が増えている持ち帰りの利便性を高めるとともに、店側も事前に商品を準備できるようにすることで、より多くの来店客に対応しやすくする。

事前注文のサービス「スマホオーダー」はスマホを使い来店前に注文内容や受取時間を指定できる。吉野家のホームページや、現在地の位置情報をもとに近くの店舗情報などを表示する「グーグルマイビジネス」上から注文用のサイトにアクセスできる。

商品と数量を選び、受取時間を指定すると、スマホにショートメッセージで注文完了の通知が届く。店舗で商品を受け取って、会計を済ませる。

飲食店向けに事前注文などのサービスを提供するショーケース・ギグ(東京・港)と共同開発した。軽減税率を追い風に持ち帰りの利用客も増えており、事前に注文量などを把握して効率的な店舗運営につなげる。利用可能店舗は14日時点で1042店。

スマホやQRコード決済アプリの普及もあり、事前注文の仕組みを導入する飲食チェーンは増えている。

日本マクドナルドは1月末までに、ほぼ全国の店舗で事前に注文と決済を済ませられる「モバイルオーダー」のアプリに対応。スターバックスコーヒージャパンも事前注文・決済に対応する店舗を拡大している。
2020/2/14 10:30
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55615680U0A210C2HE6A00/