マツダは12日、中国の江蘇省南京市にある完成車工場の生産再開を17日以降に延期すると明らかにした。新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を受け、12日以降の再開を予定していたが、中国国内での部品調達などが滞っており、17日以降に変更する。同市にあるエンジン工場の再開時期も未定としている。

マツダは南京市に完成車とエンジン工場を持つ。主力車種の多目的スポーツ車(SUV)の「CX-5」などを生産しており、従業員は約3000人。調査会社のマークラインズによると生産能力は年22万台で、エンジン工場の生産能力は年43万基程度だ。

当初は2日に再開する予定だったが、10日以降、12日以降と延期を重ねてきた。「部品の調達や物流の状態を考慮し判断した」(同社)といい、17日以降にさらに延ばす。

マツダの中国での2019年の生産・販売台数はともに約22万台で、全体の約15%を占めている。中国市場の低迷で19年は販売を落としたが、11月からは前年同月比で販売を伸ばしていた。工場の停止が長期化すれば、販売への影響も懸念される。

2020/2/12 13:28
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55510420S0A210C2TJ2000/