ニューヨーク株式市場で、アメリカの大手IT企業4社の時価総額が初めてそろって1兆ドルを超え、市場で不安定な値動きが続く中、大手IT企業への資金の流入が続いています。

ニューヨーク株式市場で6日、大手IT企業グーグルを傘下に置く持ち株会社アルファベットの株価が前の日に比べて2%値上がりし、終値に発行済みの株式数をかけた時価総額は1兆140億ドル(日本円で111兆円)となりました。

この結果、6日の取り引き終了の時点で、アップルの時価総額は1兆4200億ドル、マイクロソフトが1兆3900億ドル、アマゾン・ドット・コムが1兆200億ドルとなり、初めて4社そろって1兆ドルを超えました。

日本企業で時価総額が最も大きいのはトヨタ自動車の25兆円余りで、これらの企業とは5倍前後の開きがあります。

新型コロナウイルスの影響から市場で不安定な値動きが続く中、業績に対する期待に加え緩和的な政策の後押しもあって、大手IT企業への資金の流入が続いています。

「テックジャイアント」とも呼ばれるこれらの企業は、おととし8月、アップルの時価総額がアメリカ企業として初めて1兆ドルを超え、アメリカメディアは「1兆ドルクラブ」とも伝えています。

一方、この4社でアメリカ主要500社の株価指数の17%を占めるとされ、IT企業による寡占が進み、株価の値動きに与える影響が強まるという懸念も出ています。
2020年2月7日 11時37分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200207/k10012276301000.html