シャープが4日発表した2019年4〜12月期の連結決算は、純利益が前年同期比17%減の524億円だった。消費税率引き上げ前の駆け込み需要の反動からテレビが落ち込んだ。PCやタブレット向けのパネル、車載向けパネルも低調だった。前年同期に特別利益が膨らんでいた反動も出た。

売上高は1%減の1兆7555億円、営業利益は3%減の663億円だった。PC・タブレット向けパネルやテレビなどの「8Kエコシステム」部門の営業利益が28%減った。カメラモジュールなどのデバイス事業や白物家電を含む「スマートライフ」は34%営業増益となったものの、収益に占める比率が大きい「8Kエコシステム」の不振を補えなかった。

20年3月期通期の連結業績では売上高で前期比2%増の2兆4500億円を見込む。従来予想(10%増の2兆6500億円)から2000億円下方修正した。デバイス事業の需要回復が遅れていることなどを反映した。純利益は8%増の800億円との従来予想を据え置いた。費用抑制などで事業の効率化を図る。新型肺炎の感染拡大による業績への影響は織り込んでいない。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2020/2/4 15:48
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL04HQN_U0A200C2000000/