[東京 15日 ロイター] - 日銀は15日、地域経済報告(さくらリポート)を公表し、全9地域のうち、北陸、東海、中国の3地域の景気判断を引き下げた。海外経済減速の影響で生産が弱めの動きとなっていることなどを反映させた。3地域の判断引き下げは昨年4月以来。

北陸は前回(2019年10月)の「緩やかに拡大している」から「引き続き拡大基調にあるが、その速度は一段と緩やかになっている」に、東海は「拡大している」から「緩やかに拡大している」に、中国は「一部に弱めの動きがみられるものの、緩やかに拡大している」から「幾分ペースを鈍化させつつも、基調としては緩やかに拡大している」に、それぞれ判断を引き下げた。

北陸は昨年4月以来、東海は2016年10月以来、中国は2018年10月以来の下方修正となる。

一方、北海道、東北、関東甲信越、近畿、四国、九州・沖縄は判断を据え置いた。3地域の判断を引き下げたものの、全地域で「拡大」または「回復」としており、その背景について日銀は「家計・企業の両部門において、所得から支出への前向きな循環が働くもとで、設備投資や個人消費といった国内需要が増加基調を続けている」と説明している。

ただ、「海外経済の減速や自然災害などの影響から輸出・生産や企業マインド面に弱めの動きがみられる」とも付け加えており、地域経済の厳しさが増している状況がうかがえる。

2020年1月15日 / 14:21
ロイター
https://jp.reuters.com/article/boj-sakura-idJPKBN1ZE0FO