ホテル事業を展開するユニゾホールディングスは、従業員による株式の公開買い付けを実施すると発表しました。投資ファンドなどが相次いで買収に名乗りをあげるなか、従業員が主体となって会社の買収を目指す、国内の上場企業としては異例の手段をとることになりました。

発表によりますとユニゾホールディングスやグループ会社の従業員70人余りでつくる会社とアメリカの投資ファンド、ローン・スターが、共同でユニゾの株式のTOB=公開買い付けを始めます。

最大で100%、最低でも3分の2以上の取得を目指すとしていて、買い付けのための資金はローンスターが最大1750億円を支援するとしています。

従業員が主体となった買収は、国内の上場企業としては異例で、買収が成立した場合、すべての取締役や監査役、執行役員が辞任したうえで従業員から新たな経営陣を選任するとしています。

ユニゾをめぐっては、大手旅行会社のエイチ・アイ・エスが敵対的TOBに失敗したあと、現在はソフトバンクグループ傘下のファンドがTOBを実施しています。

このTOBに対し、ユニゾの経営陣は反対する意見を表明したうえで、従業員による買収は企業価値の維持や向上につながるとして、賛成することを表明しました。
2019年12月23日 5時16分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191223/k10012225011000.html