米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は15日、米航空機大手ボーイングが主力の小型旅客機「737MAX」の生産の停止かさらなる縮小を検討していると報じた。墜落事故に伴う運航停止命令の解除時期が見通せないため。同日シカゴで始まった取締役会で議論しているもようだ。

737MAXを巡っては2018年10月にインドネシアで、19年3月にはエチオピアで墜落事故が発生し、合わせて346人が死亡した。制御システムに問題があったとされ、各国の航空当局が運航停止を命じた。

ボーイングは2度目の事故後も「737MAXは安全だ」と主張。エチオピア当局の事故調査を待たずに運航再開の手続きを進めようとする姿勢には国内外から批判が出た。機体の安全認証を行った米連邦航空局(FAA)にも厳しい目が向けられるようになった。

FAAのディクソン局長は11日、米下院の公聴会に出席し、737MAXについて安全性の確認作業に時間がかかっていることから「20年まで運航を再開しない」と語っていた。
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