アメリカ商務省は、中国の通信機器大手ファーウェイに対する一部の電子部品の輸出を認可する手続きを始めました。ただ、ファーウェイは輸出禁止措置の全面的な撤回を求めていて、協議が続く両政府の貿易交渉の進展を後押しするかは不透明です。

アメリカ商務省は、ことし5月からアメリカ企業が政府の許可なくファーウェイや関連会社と取り引きすることを禁じる措置を続けていますが、アメリカ企業から安全保障上の問題がない電子部品などについては輸出を認めるよう要望が出ていました。

これについてロス商務長官は19日、FOXテレビでの出演で、一部の部品などの輸出を認めるための手続きを始めたことを明らかにしました。

米中両政府は、第1段階の貿易協定の署名に向けて駆け引きを続けていますが、対立の象徴にもなっているファーウェイ問題をめぐっては、アメリカ側がこのタイミングで締めつけをやや緩めた形です。

ただ、ファーウェイ側は輸出禁止措置の全面的な撤回を求めていて、貿易交渉の進展を後押しするかは不透明です。
2019年11月21日 9時07分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191121/k10012185101000.html