12日の東京株式市場で日経平均株価は反発し、大引けは前日比188円17銭(0.81%)高の2万3520円01銭だった。年初来高値を更新し、2018年10月5日以来、約1年1カ月ぶりの高い水準を付けた。円相場の下落基調や米株式相場の堅調な推移が投資家心理を上向かせた。後場中ごろから株価指数先物に断続的な買いが入り、上げ幅を210円超まで拡大する場面があった。目立った材料はなかったため、短期筋の仕掛け的な買いや売り方の買い戻しが主導したとの見方があった。

円相場が1ドル=109円台前半まで下落し、輸出関連株を中心に買い安心感が広がった。11日の米ダウ工業株30種平均が小幅上昇ながら連日で過去最高値を更新したことも、運用リスクを取りやすい雰囲気につながった。

日経平均は午前、小幅ながら下げに転じる場面もあった。香港では11日、民主化を求めるデモ隊に警察官が発砲し、若者が重体となるなど緊張が一段と高まった。12日にトランプ米大統領の講演を控え、発言内容を見極めたいとの雰囲気もあった。

JPX日経インデックス400は4日続伸。終値は前日比51.71ポイント(0.34%)高の1万5267.68だった。東証株価指数(TOPIX)は6日続伸し、5.64ポイント(0.33%)高の1709.67で終えた。

東証1部の売買代金は概算で2兆2015億円。売買高は12億5976万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1270、値下がりは787、変わらずは96だった。

ファストリや東エレク、アドテストなど値がさ株が上昇。大塚HDやファミマ、鹿島なども上げた。一方で三井金や大平金など安い。日立や楽天も下げた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2019/11/12 15:36
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0ISS16_S9A111C1000000/