総務省が8日発表した9月の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は1世帯あたり30万609円と、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比9.5%増加した(変動調整値)。10月の消費増税を前にした駆け込み需要が膨らんだ。比較可能な2001年以来、過去最高の伸びを記録した。10カ月連続の増加は01年以来、過去最長となる。季節調整した前月比は5.5%の増加だった。

総務省による消費支出の基調判断は「消費税率引き上げ直前の駆け込みなどにより一時的に大きく増加をしている」に変更した。

消費支出の内訳をみると、駆け込み需要の増加が鮮明だった。冷蔵庫やエアコンなどの家具・家電製品やリフォームなどの出費が膨らんだ。また、8月分の携帯電話通信費の支払いが曜日配置の関係で9月にずれ込んだことも寄与した。

勤労者(サラリーマン)世帯の1世帯あたりの消費支出は32万9655円だった。実質で7.7%増となり、5カ月連続の増加となった。

同時に発表した7〜9月期の2人以上世帯の消費支出(変動調整前)は1世帯あたり29万4987円。実質で前年同期比3.7%増だった。

9月の消費動向指数(CTI、2015年=100)は、世帯消費の平均額の推移を示す世帯消費動向指数(総世帯)が実質で99.4と、前年同月比8.1%増加した。世帯全体の消費支出総額を推計する総消費動向指数は104.8と前年同月比3.5%増加した。前月と比べると2.5%増加した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2019/11/8 9:46
日本経済新聞
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