NHKと日本触媒は、巻取りや折曲げが可能なフレキシブルディスプレイにおいて、長寿命化を実現する新しい有機EL用材料を共同開発した。

開発したのは、柔らかいフィルム上でも高い安定性と長寿無が得られる塩基性物質を使用した電子供給材料。

塩基性物質は酸素や水分があっても劣化せず、また水素結合が作る分極の効果により、電子をスムーズに供給できることを、世界で初めて明らかにしたという。

フレキシブルな有機ELディスプレイを実現するには、薄く柔らかいフィルム上に赤・青・緑に発光する層を形成する必要があるが、フィルムは酸素や水分を通しやすい性質があるため、従来のアルカリ金属材料では劣化により十分な寿命が得られなかった。

今回の研究成果は、9月6日のAdvanced Materials誌に掲載されたという。NHKでは、今後もフレキシブルディスプレイの早期実現に向け研究開発を加速するとしている。
https://av.watch.impress.co.jp/img/avw/docs/1207/720/nh01_s.jpg
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1207720.html