[北京 2日 ロイター] - 財新/マークイットが発表した8月の中国製造業購買担当者景気指数 (PMI)は50.4と予想に反して拡大・縮小の節目となる50を上回った。生産の拡大が寄与した。

前月は49.9、ロイターがまとめたエコノミスト予想は49.8だった。

ただ米中の貿易戦争が激化する中で受注は引き続き弱く、企業の景況感も悪化した。外需の鈍化を受けて輸出受注指数は3カ月連続で50を下回り2018年11月以来の低水準となった。

中国国家統計局が発表した8月の製造業PMIは49.5と、7月の49.7から低下し4カ月連続で50を割り込んだ。[nL3N25S024]

財新/マークイットと統計局のPMIは先行指数がいずれも製造業が今後一段と悪化することを示しており、景気刺激策への期待が高まっている。

CEBMグループのマクロ経済分析ディレクターZhengsheng

Zhong氏は「中国経済は短期的な回復の兆候を示したが、下方圧力が引き続き長期的な問題だ」と指摘。米中関係が不安定な中で中国は景気刺激策を強化する必要があるとの見方を示した。

<内需は拡大か>

内外需を含む新規受注指数は50をわずかに上回る水準にとどまったが、内需は一部のセクターで改善の兆しが見られた。新規事業は消費財製造業で増加する一方、中間財や投資財では減少した。

雇用指数が50をやや下回る水準まで回復するなど労働市場は改善した。

平均投入コストは素材価格の下落を反映して6カ月ぶりに低下し、利益率への下押し圧力が弱まった。

その一方で販売価格も2カ月連続で低下し、下落幅は2015年終盤以来の大きさとなった。生産価格も3年ぶりに低下しデフレ圧力への懸念が高まる形となった。

2019年9月2日 / 13:19
ロイター
https://jp.reuters.com/article/china-caixin-pmi-idJPKCN1VN08H