中国ファーウェイは、次期モバイル向けSoCとなる「Kirin 990」を9月6日に発表します。またそれに先立ち、AI(人工知能)プロセッサ「Ascend 910」も発表しています。

ファーウェイは先週にKirin 990に関するティーザー動画を投稿しており、Kirin 990を9月6日にドイツのベルリンにて発表することを予告しています。これは、同日程で開催される家電製品の「IFA 2019」での発表を予告しているとみて、ほぼ間違いないでしょう。

さらに、動画では5G通信への対応も示唆されています。このKirin 990はファーウェイの次期スマートフォン「Mate 30シリーズ」や、発売が11月に延期された折りたたみスマートフォン「Mate X」への搭載が期待されているのです。また、内部的にはCPUにCortex-A77、GPUにMali-G77 CPUを採用し、7nm EUVプロセスで製造されることも予測されています。

8月23日に発表されたAscend 910について、ファーウェイは「最もパワフルなAIプロセッサ」だとうたっています。具体的には半精度浮動小数点数(FP16)処理にて256テラフロップス、任意精度演算(INT8)処理にて512テラフロップスを達成。さらに、消費電力も当初設計時の350Wから310Wにまで低減されています。

そしてAscend 910と同時に、AIコンピューティングフレームワークの「MindSpore」も発表されました。こちらはさまざまなAI処理のアプリケーションへの組み込みのためのフレームワークで、容易な開発、効率的な処理、デバイスからクラウドまでの応用をうたっています。

8月26日17時20分
Engadget 日本版
https://japanese.engadget.com/2019/08/26/soc-kirin-990-9-ai-ascend-910/