NTTデータは金融機関向けに、資金需要が見込まれる取引先を人工知能(AI)で予測するサービスの商用化を検討すると発表した。融資などを必要とする潜在顧客をAIがリスト化し、営業活動の効率化につなげる。信用金庫などの利用を見込む。2020年1〜3月をメドに、商用サービスの提供の開始を目指す。

NTTデータ数理システム(東京・新宿)と共同でサービスを開発する。信用金庫など金融機関が持つ顧客のデータをもとに、AIが潜在顧客を予測。渉外員向けにリストをつくり、渉外業務の効率化につなげる。NTTデータと大阪シティ信用金庫などが先に実施した実証実験では、従来の営業実績と比較して潜在顧客を予測する精度が約3倍に向上する効果を確認したという。

AIの活用で訪問リストの作成を効率化することで「潜在顧客の獲得やコストの削減が見込まれる」(NTTデータ)という。まず法人向けのサービスを開始し、個人向けのローン商品などにつなげていく計画。信用金庫を皮切りに、信用組合や労働金庫などに向けても展開していく方針だ。
2019/7/17 12:21
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47422510X10C19A7000000/