経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)は25日、同社への金融支援を予定していた台中3社連合のうち、台湾金融の富邦グループから交渉離脱の通知を受けたと発表した。台湾タッチパネル大手の宸鴻光電科技(TPK)は17日に離脱を表明済みだ。JDIは残る1社、中国ファンドの嘉実基金管理グループを軸に交渉を続ける。

台中3社連合が支援を予定していた最大800億円のうち、富邦グループは約140億円、TPKは約250億円を出すことになっていた。富邦グループはこれまでJDIを支援するかどうかについて、TPKと共同で判断をしてきた。今回も、JDIの業績見通し悪化などを背景に離脱を決めたTPKの判断に追随したもようだ。

JDIは嘉実基金を軸に交渉を継続する。台湾2社が離脱した分を補うため、新たに約160億円の支援を予定する香港ヘッジファンドのオアシス・マネジメントに加え、別の新たな支援者も募っている。不足が発生すれば嘉実基金が支援額を積み増すため、最大800億円は確保できるとしている。同案について各社が27日までに出資の可否を判断する予定だ。

2019/6/25 12:35
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46532020V20C19A6EAF000/