[ソウル 23日 ロイター] - 米政府は、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]の製品を使用しないよう韓国に度々働き掛けている。韓国の朝鮮日報が23日、匿名の外交筋の話として報じた。

最近のケースでは、米国務省当局者が韓国外務省当局者との会合で、ファーウェイの機器を使用している通信事業者LGユープラス(032640.KS)について、「韓国の機密分野へのサービス提供を認めるべきではない」と述べたという。

同当局者は直ちにではないとしても、いずれファーウェイを国内から排除する必要があるとの見解を示した。

LGユープラスの株価は23日のソウル市場午前の取引で6%急落した。

LGユープラスの関係者は23日、ロイターに対し、「LGユープラスはファーウェイ機器の使用に関して韓国外務省と米国のどちらからも声明や要請は受けていない」と語った。

米国はファーウェイの製品がスパイ行為やサイバー攻撃に使用される可能性があるとして同盟国に同社の製品を使用しないよう呼び掛けている。

朝鮮日報によると、米政府はさまざまな外交ルートを通じて、ファーウェイ製品の使用は深刻な問題をもたらす恐れがあるとのメッセージを韓国外務省に度々送っている。

韓国外務省は声明で「米国は第5世代(5G)移動体通信システムの機器についてセキュリティーの重要性を強調している。われわれは米国の見解を承知している」とし、この問題で両国が協議を続けていることを明らかにした。ただ詳細には言及しなかった。

ソウルの在韓米国大使館は現時点で取材に応じていない。

2019年5月23日 / 11:39
ロイター
https://jp.reuters.com/article/huawei-tech-usa-southkorea-idJPKCN1ST06A