15日の東京株式市場で日経平均株価は3日続伸し、前週末比298円55銭(1.37%)高の2万2169円11銭で取引を終えた。連日で年初来高値を更新し、昨年12月4日以来およそ4カ月ぶりに心理的節目の2万2000円を回復した。中国の景気改善期待や米金融機関の好決算を背景に12日の米株式相場が上昇。ヘッジファンドなどの海外短期筋が中心となり、日本株にも相対的な出遅れ感を意識した買いを入れた。東証1部の値上がり銘柄数は全体の9割近くを占めた。

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中国人民銀行(中央銀行)が12日夕に発表した3月末の人民元建て融資残高の増加などを受け、中国の景気改善に対する期待感から投資家のリスク選好姿勢が強まった。業種別東証株価指数(TOPIX)の全33業種がそろって上げ、とりわけ海運や機械といった景気敏感株の上昇が顕著となった。上値では個人投資家や地銀など国内機関投資家による利益確定売りも出たが、株価指数先物への断続的な買いが相場を支えた。

また、15日からワシントンで始まる日米物品貿易協定(TAG)交渉を警戒した動きは限定的だとの見方が多かった。13日にはムニューシン米財務長官が通貨安誘導を封じる為替条項の導入に意欲を示したことで、同日の東京外国為替市場で円相場は一時1ドル=112円台まで円安・ドル高が進行。「株式市場でも嫌気する動きは広がらなかった」(岡三証券の小川佳紀日本株式戦略グループ長)。

JPX日経インデックス400は6営業日ぶりに反発した。終値は前週末比185.66ポイント(1.30%)高の1万4457.57だった。TOPIXも6営業日ぶりに反発し、22.53ポイント(1.40%)高の1627.93で終えた。3月4日以来およそ1カ月ぶりに年初来高値を付けた。

東証1部の売買代金は概算で2兆3924億円、売買高は12億2562万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1910で全体の89%を占めた。値下がりは190、変わらずは41銘柄だった。

ソフトバンクグループ(SBG)やファストリ、ファナックが上昇した。京セラやテルモ、ユニファミマも上げた。半面、大和ハウスやスズキ、KDDIが安い。塩野義やアドテスト、セコムも下げた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2019/4/15 15:21
日本経済新聞
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