2019年3月にAppleが発表したサブスクリプション型ゲームサービス「Apple Arcade」について、「Appleが5億ドル(約550億円)以上の費用を投入している」とFinancial Timesが報じています。Appleは他にもApple TV+やApple News+など、サブスクリプション型のサービスを多く発表していますが、5億ドルという価格はAppleがサブスクリプション型サービス全般に設定した予算の半分近くだとのことです。

サブスクリプション型ゲームサービスであるApple Arcadeは、毎月のサービス利用代を支払えば100種類以上のゲームをプレイし放題となるサービス。報道したFinancial Timesによると、Apple Arcadeで配信されるゲームの多くが数百万ドル(数億円)の予算を与えられているそうです。その予算の内訳はオリジナルタイトルの開発費のほか、ゲームの配信独占に関するライセンス料も含まれているとのこと。

これだけ多額の予算をかけていることから、AppleがApple Arcadeに対してかなり真剣に取り組んでいることがうかがえるとFinancial Timesはコメント。Androidユーザーを抱えるGoogle PlayやMicrosoftのXbox Game Passなど、先行のサービスは存在しているため、Appleは必然的にGoogleやMicrosoftと競合することになります。開発スタジオにしっかりと予算を設け、ゲームの独占配信を用いることで先行サービスと競合する戦略だと、海外メディアのGizmodeはみています。

Financial Timesによると、HSBCホールディングスのアナリストは、Apple Arcadeの収益が2020年には3億7000万ドル(約400億円)、2022年には27億ドル(約3000億円)、2024年には45億ドル(約5000億円)以上になると予測しているそうです。アナリストは5年後のApple Arcadeによる収益は、Apple TV+の41億ドル(約4500億円)、Apple News+の27億ドル(約3000億円)を上回ると予測し、Appleにとってゲーム配信サービスは最も収益を期待されるサブスクリプション型サービスだと述べています。
2019年04月15日 10時55分
https://gigazine.net/news/20190415-apple-arcade-budget/