【ニューヨーク=中山修志】米自動車大手3社が4日までに発表した1〜3月の新車販売台数は前年同期比4%減の約175万台となり、3社とも前年実績を下回った。最大手ゼネラル・モーターズ(GM)はセダン型など乗用車の不振から7%減の66万台にとどまった。トヨタ自動車など日本車メーカー6社の販売は、同5%減の154万台だった。

ピックアップトラックなど大型車の販売は堅調だった(コロラド州のフォードの販売店)=ロイター
https://www.nikkei.com/content/pic/20190405/96958A9F889DE6E1E1E4E7E5E5E2E2E7E2E6E0E2E3EBE2E2E2E2E2E2-DSXMZO4336575005042019000001-PB1-2.jpg

1〜3月の米新車販売台数
https://www.nikkei.com/content/pic/20190405/96958A9F889DE6E1E1E4E7E5E5E2E2E7E2E6E0E2E3EBE2E2E2E2E2E2-DSXMZO4336578005042019EAF001-PB1-2.jpg

フォード・モーターは59万台と前年同期から1.6%減少した。トラックと多目的スポーツ車(SUV)が4〜5%伸びた一方、乗用車が24%減だった。同社は北米で不振のセダンの販売から撤退し、9割を大型車と商用車にする方針を決めている。

フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は3%減の49万台だった。

各社とも乗用車で苦戦する一方、大型車は堅調だ。GMはモデル変更後のピックアップトラックの平均販売価格が1台あたり約8000ドル(約89万円)上昇した。

FCAの米国販売トップのリード・ビッグランド氏は「1〜2月は厳しかったが、ローン金利の低下などで3月に入って市況が改善した」と説明。ピックアップトラックの「RAM」ブランドは3月に過去最高の販売を記録した。

米自動車メーカーは2018年にGMが毎月の販売台数の公表を取りやめたのに続き、フォードも今年から3カ月ごとの開示に切り替えた。FCAと日本車各社は月次で公表している。

2019/4/5 6:35
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43365770V00C19A4000000/