25日の東京株式市場で日経平均株価は4日ぶりに反発し、大引けは前日比198円93銭(0.97%)高の2万0773円56銭だった。終値として2018年12月19日以来、約1カ月ぶりの高い水準を付けた。朝方から海外の短期筋とみられる目先の上昇を狙った買いが株価指数先物に入り、日経平均の上昇を主導した。上海や香港などアジアの株式相場が堅調に推移したことも日本株の買いを誘った。

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ファストリや半導体など値がさの主力株の一角に買いの勢いが強まり、日経平均を押し上げた。一方、昨年末の相場急落局面で相対的に底堅かった医薬品などディフェンシブ株は総じて軟調だった。市場では「新年度入りした海外のヘッジファンド勢による持ち高調整や銘柄入れ替えの動きが顕著だった」(国内証券の日本株担当者)との声が出ていた。

週末を控えて上値では利益確定売りが出やすく、後場寄り後に一段高となった後はやや伸び悩んだ。米中貿易交渉の難航や、米政府機関の閉鎖による世界経済への悪影響など外部環境に不安要因を抱えることが重荷となった。来週から発表が本格化する18年4〜12月期の国内企業の決算への期待も強くないとあって「日経平均の上値は2万1000円近辺で重くなりそう」との見方が聞かれた。

JPX日経インデックス400は続伸した。終値は前日比129.86ポイント(0.94%)高の1万3899.96だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、13.50ポイント(0.87%)高の1566.10で終えた。

東証1部の売買代金は概算で2兆2071億円と、5営業日ぶりに2兆円を上回った。売買高は13億3094万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1337と、全体の約6割だった。値下がりは697、変わらずは93銘柄だった。

24日の米市場でザイリンクスなどが次世代通信の5G分野の成長期待から大幅高となり、25日の東京市場でも5G分野に力を入れている村田製や太陽誘電の買いにつながった。TDKや東エレク、アドテストも買われた。一方、アステラス、中外薬、ユニファミマ、大塚HD、オリンパスは下落した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2019/1/25 15:25
日本経済新聞
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