【ニューヨーク=高橋そら】米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは11日付紙面で、関係者の話として中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)の米子会社が開発した技術の一部を中国に輸出できなくなっていると報じた。米商務省の許可が下りなかったためだという。米政権は中国製ハイテク機器の締め出しを一段と強めており、収束の兆しは見えない。

ファーウェイは米シリコンバレーに先端技術の研究・開発を目的とした子会社を持っている。米メディア報道によると米商務省は昨年6月、安全保障上の懸念を理由に、同社の輸出許可証の更新を却下する意向を通達した。

ファーウェイ子会社は同省の措置に異議を唱えているが、米国で開発した高速データ移転技術やソフトウエアを中国に輸出できない状態だという。同技術の開発には1600万ドル以上の予算、40人以上の常勤職員が関わっている。

ただファーウェイが米国から輸出する技術の大部分は米商務省の許可を必要としないため、今回の停止措置は米事業への大きな打撃にはならないとしている。
2019/1/12 6:44
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39959450S9A110C1000000/