ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は10日、時期によってチケット料金を変える「変動価格制」を始めた。海外では一般的だが、国内大手テーマパークの導入は初めて。正月休みが明け、閑散期にあたる同日から31日までは1日入場券(12歳以上)を直近の7900円より500円安い7400円とする。時期による混雑の差を縮小し、顧客満足を高める。

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閑散期で引き下げられた料金を表示するUSJのチケット売り場(10日午前、大阪市此花区)

10日朝、USJのチケット売り場では午前9時の開園にあわせて国内外から多くの来場者が列をつくった。北海道在住の村田あいさん(41)は家族5人で来園。「ちょうどいい時に旅行に来て、ラッキー」と満足げに語った。

チケット料金は中国の春節などで混み合う2月1日〜3月22日には8200円に引き上げ、さらに春休みシーズンの3月23〜31日には8700円とする。4月1〜8日は8200円、9〜10日は7400円となる。値下げ幅より値上げ幅が大きく、全体では値上げの色が濃い。基本的に入場料は3カ月前に分かる。

USJでは年間入場者数が2017年度まで4年連続で増加しており、2010年から9年連続でチケット料金を値上げしてきた。また、入場券とは別にジェットコースターなど人気の乗り物で待ち時間を短縮できるチケットでは既に変動料金を導入している。入場者数の増加に一定の効果があったとみて、対象を入場券にも広げる。

2019/1/10 10:44
日本経済新聞
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