総務省が30日発表した10月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は2.4%と前月比0.1ポイント上昇した。上昇は3カ月ぶり。男性の完全失業者の増加が影響した。QUICKがまとめた市場予想の中央値は2.3%だった。

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完全失業率を男女別にみると、男性が2.7%と0.3ポイント上昇だった。女性は0.1ポイント低下の2.2%だった。総務省は「男性が上昇したのは、自発的な離職が増えている側面がありそうだ」といい「雇用環境がよくなり、より良い条件の職を求める人が増えているようだ」と分析した。

完全失業者数(季節調整値)は168万人と前月比8万人増加した。男女別では、男性が10万人増、女性が2万人減だった。

勤め先の都合や定年退職など「非自発的な離職」は3万人減、自己都合による「自発的な離職」は2万人増だった。「新たに求職」は6万人増加した。

就業者数(季節調整値)は23万人増の6688万人。非労働力人口(同)は31万人減の4233万人となった。

総務省は「完全失業率は季節調整値で0.1ポイント上昇したが、約25年ぶりの低水準で推移している」として、雇用動向について「着実に改善している」との見方を示した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2018/11/30 9:01
日本経済新聞
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