【ヌサドゥア(バリ島)=馬場燃】日米欧と新興国による20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は12日、2日目の討議に入った。金融市場が揺れ動くなかで新興国問題などの議論を続けるが、米中の貿易戦争に対する協調策を探ることは難しそうだ。同日、閉幕し、議長国のアルゼンチンが記者会見を開く。麻生太郎財務相と黒田東彦日銀総裁も共同会見を予定する。

麻生財務相は初日11日夜の会議後、記者団に「貿易の緊張を巡る高まりは継続し、世界全体に影響が及ぶことを懸念している」と強調。「金融市場で米金利上昇を背景に世界的な株安になっている。動向を注視する」との認識も示した。

各国が米中の貿易戦争に警戒感を表明したが、関税引き上げへの具体策は見いだせていない。金融市場では新興国から好景気が続く米経済に資金が流出し、アルゼンチンやトルコなどでは通貨安に歯止めがかからない。7月の前回会合から世界経済の下方リスクは増しているものの、共同声明の採択は見送られて閉幕する見通しだ。

(スレ立て依頼から)
2018/10/12 11:00 (2018/10/12 12:05更新)
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36403460S8A011C1EAF000/